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一般皮膚疾患
general

一般皮フ科について

皮膚疾患全般にわたる診断と治療を基本的に保険診療にて行います。
当院は、地域にお住まい・お勤めの皆様の皮膚科「かかりつけ医」でありたいと考えております。 臨床経験の豊富な皮膚科専門医が適切な診療を行いますので、皮膚および皮膚付属器(毛髪、爪、汗腺など)のことでしたら何でもお気軽にご相談ください。



患者様に多く見られる症状・疾患

  • 湿疹
  • かぶれ
  • アトピー性皮膚炎
  • じんましん
  • 乾癬
  • 乾燥肌
  • にきび
  • 水虫(足白癬)
  • 虫刺され
  • ほくろ
  • いぼ
  • たこ、うおのめ
  • おでき
  • 巻き爪(陥入爪)
  • やけど
  • 帯状疱疹
  • 口唇ヘルペス
  • 円形脱毛症

など


スキンケア法をアドバイス

皮膚疾患が治療により治癒しても、スキンケアが悪いとぶりかえすことがよくあります。スキンケアをよくするだけで、問題点が解決することもよくあります。明らかな皮膚疾患がなくても、皮膚のことで少しでも気になることがありましたら、何でも遠慮無くご相談ください。 皮膚科専門医としての見地から、お一人お一人に合ったスキンケア法をアドバイスいたします。

一般皮膚疾患

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、「ある体質」を持った人に環境からの刺激が加わって、慢性的に湿疹を繰り返す病気です。「ある体質」とは、アレルギーを起こしやすいこと・乾燥しがちであることがあげられます。
治療では、炎症を抑える外用剤による薬物療法、および適切なスキンケアによって、「寛解」をめざします。「寛解」とは、治癒したのも同然の状態のことですが、再燃しないように注意が必要な状態のことです。炎症を抑える外用剤には、ステロイド外用剤やタクロリムスがありましたが、R2年1月からデルゴシチニブという外用剤が、またR4年6月にはジファミラストという外用剤が新たに登場し、選択肢がさらに増えました。ステロイドではない抗炎症作用の外用剤が増えてきたのはとてもいいことですが、当院では、『脱ステロイド』という考え方には反対です。受診前に、ご了承ください。
また、アトピー性皮膚炎の治療には、中波紫外線療法も有効ですし、抗アレルギー剤や抗ヒスタミン剤などの内服薬を補助的に用いることもあります。
H30年4月に、デュピルマブという新しい注射の治療法が認められ使用できるようになりました。アトピー性皮膚炎では、Th2細胞による炎症反応が強く関係しているのですが、そのTh細胞から産生される物質(IL-4/13)を抑制するようなお薬です。おなじく注射の治療法で、R4年8月に、ネモリズマブというお薬も使えるようになりました。こちらはIL-31という伝達物質を抑制する薬で、とくにかゆみに特化した治療です。さらに、R5年9月、トラロキヌマブという注射も使えるようになりました。IL-13を選択的に阻害します。
またR2年12月にバリシチニブ、R3年8月にウパダシチニブ、R3年12月にアブロシチニブという内服薬が、使えるようになりました。JAK阻害剤といわれるもので、炎症の信号を伝える経路のひとつをブロックすることで、かゆみや皮膚の炎症を抑えます。
これらの注射や内服の新薬は、通常の治療ではどうしてもコントロールのできない中等症から重症の患者様に使うことができ、効果の高いお薬ですが、非常に高価でもあるので、よくよくご相談してから導入します。(原則、当院に6ヶ月以上通院し、通常の外用剤をメインとした治療ではどうにもならなかった重症の患者様に、使用を検討します。)

乾癬

銀白色の鱗屑(りんせつ:皮膚の粉)を伴い、境界の明瞭な盛り上がった紅斑が全身に出ます。もとからなりやすい体質があると言われていますが、環境からの刺激も加わって発症していると考えられています。
爪の変形や関節炎を伴うこともあります。
ステロイド外用剤や活性型ビタミンD3外用剤が治療の基本です。中波紫外線療法もよく効きます。
皮疹が広範囲なものは、エトレチナート(ビタミンA)やシクロスポリン(免疫抑制剤)といった内服薬も短期的に用いてコントロールすることもあります。また、H29年3月には、アプレミラストという内服薬が使えるようになりました。アプレミラストは乾癬患者さまの免疫細胞や表皮細胞で過剰に発現しているPDE4という物質(酵素)を阻害し、免疫を調整します。さらに、R4年11月には、デュークラバシチニブという内服薬が使えるようになりました。こちらは、TYK2阻害剤といわれるもので、炎症性サイトカイン(伝達物質のこと)の伝達経路を抑えます。アプレミラストやデュークラバシチニブは、基本的には長期間内服していくお薬になりますので、導入前によくご相談し、メリット/デメリットを納得されてから開始します。
また、従来の治療ではコントロールができない、広範囲で重症の乾癬の治療には、生物学的製剤という、特殊な免疫のみを抑える注射があります。特に関節炎も伴っていると思われる患者さまには導入を検討します。当院は、日本皮膚科学会の定めた乾癬生物学的製剤使用承認施設です。ただし、生物学的製剤は、非常に高価な薬剤であり、また事前に必要な検査もあるため、十分にご相談し、ご納得いただいてから導入します。

接触皮膚炎(かぶれ)

かぶれには、皮膚に触れたものの一時的な刺激で起こる場合や、アレルギー反応で起こる場合などがあります。アレルギー反応で起こる場合は、パッチテストで確認します。(パッチテストとは、原因と思われる物質を皮膚に貼り反応を見る検査のことです。) 治療は、少し強めのステロイド外用剤を短期間使用します。痒みが強い場合は抗ヒスタミン剤内服なども用います。

脂漏性皮膚炎

脂腺の多いところ(脂漏部位)に生じる湿疹で、頭や顔、胸背部などにできやすいのが特徴です。新生児や乳児に多く見られますが、大きくなるにつれて自然にできなくなってきます。一方、問題なのは中高年の場合で、頭、顔、耳にフケがしつこく出て、痒みもあり、とても憂うつなものです。
発症メカニズムは明確になっていませんが、皮脂成分の質的異常や皮膚機能の老化が関係していると考えられます。また、でんぷう菌という皮膚の常在菌の増殖が関与することがわかっています。 きちんと洗って清潔を保つのが治療の基本ですが、こすり過ぎると悪化します。 ステロイド外用剤やでんぷう菌に効く抗真菌剤が有効です。

手湿疹

水仕事や、紙を頻繁に扱う仕事をしていると、皮脂や角質が落ちてしまいます。それによって皮膚のバリア機能が弱まり、刺激に皮膚が過剰に反応するようになります。
また刺激物、アレルギー原因が侵入しやすくなります。こうして起こるのが手湿疹です。
手湿疹は、原因となる環境を中止できないことが多く、治りづらいものです。 治療の柱は、薬物療法と生活改善です。 薬物では、主にステロイド外用剤と保湿剤を用います。適切な薬を使用すれば1~2週間で改善しますが、生活を変えなければ再発します。 手を保湿・保護するための生活改善を心掛けましょう。

皮膚掻痒症

皮膚には何もできていないのに、痒みが生じる疾患です。全身の至るところが痒くなるケースと、陰部などの限られた部分だけが痒くなるケースがあります。しかし、痒みが起こるメカニズムは、十分には解明されていません。
肌の乾燥のために、ちょっとした刺激で痒くなることもありますが、それだけでなく腎臓、肝臓、糖尿病、血液疾患、内臓の癌、さらには内服薬なども原因になっていることがあります。原因となっている病気がある場合には、その治療が必要です。 皮膚科での治療としては、刺激に対して強くなるようスキンケアを指導し、抗ヒスタミン剤内服なども用います。 かゆいからと言って掻いていると、二次的に湿疹が生じたり、掻き傷からばい菌が入ったりしますので、きちんと治療を受けましょう。

じんましん

痒みの強い、丸っぽい形をし、わずかに盛り上がったみみず腫れが数分~24時間以内にできて消えていく皮膚疾患をじんましんと言います。多くは痒みを伴いますが、チクチクとした痛みや、熱く焼けつくような痛みが生じることもあります。
原因は多彩です。食べ物や内服薬で起こる場合もありますが、気温や発汗で起こることもあります。また、原因不明のものも多く、細菌やウイルスの感染、ストレスなども影響していると考えられています。原因不明で慢性化するものもあります。
じんましんの治療は、抗ヒスタミン剤内服が基本です。薬を内服すれば、多くの人は数日で症状が治まりますが、慢性じんましんの場合は医師の指示に従って飲み続け、徐々に減らしていくことが大切です。
H29年3月、従来の治療ではなかなか効かない難治性のじんましんに対して、オマリズマブという注射剤が使えるようになりました。マスト細胞という細胞からヒスタミンが放出されてじんましんが起こるのですが、オマリズマブはそのマスト細胞の活性化に関与するIgEをブロックします。高価な注射剤なので、よくご相談してから導入します。

たこ・うおのめ

たこやうおのめは、足の特定の場所に継続的に圧力が掛かることによって発症します。たこは皮膚が常に圧迫や擦れなどの刺激によって分厚くなるものです。
うおのめは芯のようなものが見られ、歩くたびに刺激され、痛みを伴うのが特徴的です。 いずれも、分厚くなった角質を削ったり切除したりして治療しますが、同様の環境が続けば2~3ヶ月くらいで再発してきます。適切な靴を履くことが重要です。

ざ瘡(にきび)

にきびは、皮脂の過剰な分泌と毛穴の詰まりから生じる毛穴への皮脂の貯留から始まります。この毛穴に溜まった皮脂を栄養源に、にきび菌が増殖していき、赤みや膿などの症状を招きます。
従来のにきび治療は、にきび菌や炎症に有効な抗生物質の飲み薬や塗り薬が主体でした。しかし、近年、毛穴のつまりを改善する外用剤が日本でも認められ、にきびの治療は劇的に変化しています。毛穴のつまりを改善する外用剤には、アダパレン、過酸化ベンゾイルがあります。これに従来の抗生剤の外用剤や、内服薬(抗生剤や漢方薬など)を組み合わせ、治療していきます。症状が落ち着いてから、それを維持するための治療というものもあり、スキンケアも指導します。また、保険治療ではコントロールができないにきび肌に対して、当院では、ケミカルピーリングなどをおすすめすることもあります。ケミカルピーリングなどは、自費診療になりますので、よく相談してから始めます。

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)は、膿が溜まった発疹(膿疱)が手のひらや足の裏にたくさんできる疾患です。膿疱は、炎症反応に関係する好中球(白血球の一種)が、角層(皮膚の一番上層)に溜まった状態です。慢性的に経過し、良くなったり悪くなったりします。まれに、胸骨、鎖骨、肋軟骨の関節部が痛くなる症状を合併することもあります。
原因ははっきりしていないのですが、タバコが関与していることが知られており、禁煙をお勧めします。 扁桃炎や歯周病や歯科金属アレルギーが関係していることもあります。 治療としては、ステロイド外用剤や活性型ビタミンD3軟膏を使います。 中波紫外線療法も有効です。重症、難治の場合、エトレチナート(ビタミンA)内服薬なども用います。
2018年11月からグセルクマブという注射剤が掌蹠膿疱症に使えるようになりました。尋常性乾癬で使われていた薬剤で、生物学的製剤という分類の薬剤になります。生物学的製剤は、特定のサイトカイン(炎症の伝達物質)を抑える薬剤です。R5年5月にはグセルクマブという注射剤が、また、R5年8月にはプロダルマブという注射剤が、それぞれ掌蹠膿疱症にも使えるようになりました。これら、生物学的製剤は、とてもよく効く薬剤ですが、非常に高価でもあるので、慎重に導入を検討します。

虫刺され

蚊、ダニ、ノミ、ブユ、ハチ、ケムシなどによる虫刺されは、日常的によく起こります。症状の程度も、痒みを我慢していれば間もなく治まるくらいのものから、すぐに処置が必要なものまで様々です。 虫に刺されたり咬まれたり、接触されたりして、皮膚に入った有害物質が、化学的刺激の炎症やアレルギー性の炎症を引き起こし、皮膚炎が生じます。
治療は、ステロイド外用剤になります。 かゆみや腫れが強い場合は、抗ヒスタミン剤内服や、場合によってはステロイド内服も用います。 また、ハチ毒などでは、何回も刺されていると、全身のアレルギー反応(アナフィラキシーショック)が起こることがあります。命に係わることなので、救急病院への受診をお勧めします。 当院では、ハチ毒によるアレルギーを持っている方へのエピペン(アドレナリン自己注射薬)の処方が可能です。ご相談ください。

帯状疱疹

帯状疱疹は、水痘-帯状疱疹ウイルスの再活性化によって発症します。水痘(みずぼうそう)にかかると、水痘-帯状疱疹ウイルスは神経節の中に残ってしまうのです。それが何年もたってから暴れ出てくるのが帯状疱疹です。体の右か左のどちらか片方に、チクチクした痛みや皮膚の違和感がでてきて、しばらくするとその部分が赤い斑点になり、やがて赤い斑点の中に小さなみずぶくれが多発します。
体や四肢や顔のどこにでも出る可能性がありますが、必ず左右のどちらかに偏って部分的に出現するのが特徴です。
痛みを伴うことが特徴で、帯状疱疹の痛みには、発症早期の炎症によるものと、みずぶくれが治ったあとも続く神経痛とがあります。
治療は、水痘-帯状疱疹ウイルスに対する抗ウイルス剤の内服が大切です。 痛み止めの内服も組み合わせます。 早期に治療を開始することで、神経痛を残す可能性を下げられることがわかっています。
H28年から、帯状疱疹予防のワクチン接種(生ワクチン)が行えるようになりました。またR2年から不活化ワクチンも発売されました。50歳以上の方が対象です。今のところ、高槻市では公費助成はありません。生ワクチンより不活化ワクチンの方が、効果が高いのですが、痛みが強いこと、お値段が高いことなどのマイナス点もあります。詳しくは院長にご相談ください。

口唇ヘルペス

単純ヘルペスウイルスの感染症。唇の周囲などに小さい水疱ができます。水疱ができる前に、ひりひり違和感や掻痒感などを感じる人もいます。
初感染は、乳幼児期の接触感染であることが多く、ほとんどの人は不顕性感染(症状が特にないこと)です。初感染後、単純ヘルペスウイルスは、神経節にひそんで残ってしまいます。それが、ストレス、紫外線暴露などを誘因に再活性化し、口唇ヘルペスとして発症します。再活性化の頻度には個人差があります。 また、アトピー性皮膚炎の人は、症状が重症化しやすく、広範囲にびらんが広がることがあるので注意が必要です。
治療は、抗ウイルス剤内服となります。軽症の場合、抗ウイルス剤外用だけで軽快することもありますが、ウイルス排泄が病変部のみとは限らないので、内服をお勧めします。
しょっちゅう再発する方には、PITという治療法があります。あらかじめ飲み薬をもらっておいて、チクチク、ピリピリという違和感が出てきた段階で、患者様の判断ですぐ服用する方法です。まずは当院で単純ヘルペスの診断をすることが必要なので、症状のあるときに受診してください。(初回以降は症状のないときの受診で大丈夫です。)

粉瘤(ふんりゅう)・アテローム

脂肪のかたまり、と表現されることがありますが、実際は脂肪ではありません。
皮膚が毛穴の奥で袋を作ってしまい、中に垢(角質)や皮脂が溜まってしまったもののことで、しこりの中央には黒点状の開口部があります。良性のできもの(腫瘍)なので、心配はいりませんが、時にはばい菌感染を起こし、真っ赤に化膿してしまうことがあります。化膿して強い炎症を伴う場合は、速やかに切開し、膿を外に出す必要があります。根本的な治療は、袋ごと切除してしまうことです。
メスで切り取って縫い合わせる方法や、開口部のみを小さくくりぬく方法などがあります。あくまでも良性のできものなので、切除するかしないかはご本人の自由意志です。ただし、感染を起こす可能性を考えて切除しておくことをお勧めする時もあります。

ほくろ

黒もしくは茶色の良性腫瘍です。まれに、悪性のもの(メラノーマ)があります。良性のものであれば、見栄えだけの問題なので、治療(切除)するかしないかは、ご本人の自由意志です。(メスで切除する場合は保険適応となります。)悪性のものであれば、早期に治療する必要があります。
この良性/悪性の診断には、ダーモスコピーという特殊な拡大鏡の検査が有用です。ダーモスコピーの検査は、虫めがねのようなものを皮膚に当てるだけなので、痛みを伴うことはありません。ダーモスコピーの検査で少しでも疑わしい所見があれば、組織検査をお勧めします。局所麻酔の注射を使って、小さな円筒型のメスで一部皮膚組織を取り、顕微鏡の検査に出して、細胞を確認します。
もし、悪性のものであれば、拡大切除や転移などの検査が必要となってくるため、適切な医療機関をご紹介いたします。 ただし、悪性のものは非常にまれです。過剰に心配するより、まずは、ダーモスコピーの検査を受けてみましょう。

日光角化症

シミのうち、老化で生じる茶色いシミは良性のものなので、ほおっておいてもいいのですが、時に、少し赤みを帯びかさかさしたシミができることがあります。
これは日光角化症という疾患で、紫外線の長期暴露によって生じ、ほおっておくと皮膚がんになることがあります。皮膚がんになる前の治療をお勧めします。
最近はイミキモドクリームという塗り薬で治せることもあります。 老化のシミなのか、日光角化症なのか、心配な病変があれば、まずはご相談ください。必要があれば、組織検査まで行い、確定診断をつけます。

白斑

白斑は、皮膚にある色素細胞が減少、もしくは消失した結果生じます。色素細胞が消失していく原因としては、自己免疫、色素細胞の自己破壊、神経の色素細胞に対する作用、代謝障害などがあります。
白斑の中でも最も多いものが、尋常性白斑です。尋常性白斑によく似た疾患には、Vogt-小柳-原田氏病、梅毒などの感染症、白色粃糠疹(はたけ)、老人性白斑などがあります。
尋常性白斑の外用剤治療としては、ステロイド外用剤が挙げられますが、活性型ビタミンD3外用剤、タクロリムス外用剤などが有効なこともあります。 最もおすすめなのは、中波紫外線療法を組み合わせることです。

みずむし(白癬症)

地球上にはカビ(真菌)がたくさん存在しており、乳酸菌や納豆菌などの役に立つものばかりでなく、病気を起こすカビもいます。白癬菌もその一つです。みずむしは、白癬菌が皮膚の表面の角層に寄生して、かさかさしたり、ジュクジュクしたり、痒みを起こしたりします。
治療には抗真菌剤の塗り薬が使われます。一度治しても、共同浴場などで、また移ってしまうことがあります。毎日入浴時に足を石鹸で洗い、しっかり水気を拭きとることや、汗をかいたらこまめに靴下を履き替えることなど、生活習慣を見直すと、移りにくくなります。
また、足みずむしをほおっておくと、爪にまで移ってきてしまいます。爪白癬は、治りにくく、きちんと向き合うことが重要です。爪白癬の治療は、従来は抗真菌剤の飲み薬がメインでしたが、近年、外用剤も開発され使えるようになっています。

円形脱毛症

自覚症状も無く突然、頭にコイン大の丸い脱毛斑(はげ)が生じる疾患です。多発することもあり、頭全体さらには全身の毛が抜けたりもします。かつてはストレスが原因と考えられていましたが、多くはストレスと無関係に発症します。
自然の経過で生えてくることが多いですが、広がってくる場合や多発する場合は、積極的な治療が必要です。ステロイド外用剤が治療のメインになります。ステロイドの局所注射を行うこともあります。中波紫外線療法も副作用が少なく有効なためお勧めです。ステロイド内服薬も有効ですが、副作用に注意が必要で、なかなかやめられないことが多いため、当院ではあまり処方しません。ステロイドパルス療法という治療もあります。これは、ステロイド(副腎皮質ホルモン)を短期間多量点滴する方法ですが、入院が必要なため、当院では行えません。ステロイドパルスが必要と考えられる場合は、適切な医療機関をご紹介いたします。
いろいろな治療を試みてもなかなか改善しない重症な患者様に、R4年6月からバリシチニブという内服薬が使えるようになりました。JAK阻害剤というお薬で、バリシチニブは、特にJAK1/2を阻害します。円形脱毛症に関与しているサイトカイン(炎症の伝達物質のこと)の経路を遮断します。さらに、R5年9月には、リトレシチニブという内服薬も使えるようになりました。こちらは、JAK3/TECファミリー阻害剤と言われるもので、サイトカインのなかでも特にIL-15を選択的に抑えます。(IL-15が円形脱毛症のメインのサイトカインとされています。)今までの治療法でなかなか生えてこなかった患者様、生えては抜けるを繰り返している患者様、ぜひご相談ください。

陥入爪・巻き爪

巻き爪は、爪のサイドが巻いている状態のことです。この巻いた爪のサイドが、皮膚に食い込んで痛みが出ると陥入爪の状態になります。窮屈な靴による圧迫、不適切な爪切りなどが原因です。
爪の横の皮膚の炎症が強い場合は、抗生剤内服も用いることがありますが、多くは、適切なテーピングや不良肉芽を冷凍凝固することなどで改善します。なにより、正しい爪切りをすることが大切で、その指導を行います。
巻き爪の変形が強すぎて、炎症を繰り返してしまう方の場合は、自費診療による形状記憶合金ワイヤ治療がおすすめです。


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